雪国科学の物語 その4
仕事観について
社長の町屋には、仕事に対する確固たる考えがあります。それは「仕事とは人の役に立つこと」。
人の役に立つ事をして、その結果として食べさせてもらえる(対価をいただく)というのを基本しています。
役に立つ事をするとは「例えば相手が抱えている問題を解決してあげること」。
しかし問題の解決は簡単ではありません。「相手のことを理解して、初めて何とか少々役に立つレベル」と町屋は言います。相手に対する「関心」、それは人の話に耳を傾け、困りごとを理解することです。その事に気がついた時に「解決の糸口がつかめる」というのです。
「自分は未熟だから気持ちはあっても役に立てないことが多い。自分の実力がないと役には立てない。がんばるという気分だけではだめなんだ」
解決できるだけの実力をつけるためには、人一倍の苦労や努力が必要です。苦労して、たたき上げた末に少しだけ役に立てるようになる。役に立てるようになって、初めて少し食えるようになる。それが仕事だと町屋は考えています。
「役に立とうと努力するのではなく、役に立つだけの実力を付ける努力をすることが重要」
モノを売って儲けることを目的にしてはダメだと、町屋は繰り返し話しています。
会社とは
町屋は「いろんな会社があるが、金儲け最優先で節操がない会社が多すぎる」と感じていました。会社を創業する時は、ちゃんと役に立って喜んでもらえる「仕事」を自分で作り上げたいと考えたのです。
大手メーカーのサラリーマン時代に、長岡市に赴任。3年半におよんだ赴任期間で豪雪を体験し「こんな豪雪の中、何故こんなに大変な思いをして暮らしているのか」と驚いたそうです。「なんとか雪を処理する仕事をして役に立ちたい」と決心したといいます。そのためには、真剣に良いものを作ろうと…。
「雪国の生活を科学する」
会社を設立する以前から会社名は雪国科学と決めていたのです。