薪ストーブの焚き方について
楽しくご利用頂くために
薪ストーブの焚き方についてそれぞれのやりやすい方法はありますが、
ここでは雪国科学が初めてのお客様にお伝えしている焚き方についてご紹介します。
01.負圧の解消
負圧の状態だと空気が煙突よりも室内に引っ張られてしまいます。
これを防止する為に、
・換気扇を止める(24時間換気の場合は弱める)
・窓を少し開ける
この2点を行うと煙が逆流しにくいです。
02.使用する薪の種類
薪の量、種類、組み方で全然立上げも暖かさも違います。
①よく乾いた薪
②火のつき易い細い薪(焚き付け)
③新聞紙や着火剤
この3つを下から順に密着しすぎない様に使用してください。
03.薪を組む場所
薪の組み方は色々ありますが、逆流を防ぐ方法として
・炉の奥側に薪を組む
・炉の真ん中辺りに新聞紙や着火剤が来るように組む
炉の手前で火をつけると煙突より室内が近いので煙が手前に来てしまいます。
以上3つの項目に気を付ければ基本問題なく薪ストーブの暖かさをより実感頂けます。
大変なイメージのある薪ストーブですが、やってみると簡単に楽しめます。
不安な方は弊社ショールームではスタッフと一緒に
薪ストーブの着火を体験できますので是非お越しください。
何かおかしい…?と感じたら
薪ストーブのご利用中に何かおかしいな?
と感じたりトラブルが起きた場合にお役立てください。
※原因はひとつでなく複合的な場合が有ります。
・家の中が『負圧』の状態になっている
⇒換気扇の運転を停止する。(24時間換気の場合は強弱を調整する。)
⇒部屋の窓を開けて室内へ空気を入れる。
『負圧』とは…
現在の高気密住宅は24時間換気扇が稼働していますが、この換気扇による排気が強いため家の中の
気圧が低くなり何処かから空気を引き込もうとします。
そのために煙突から外気を引き込もうとして扉を開けると空気の流れに乗って煙が逆流するのです。
・上昇気流が弱い
⇒煙突付近で強めに焚きつける。(扉を少しだけ開き、吸気を増やす。)
⇒薪が燻っていないか確かめる。※『薪が燻っている』参照
・上手く着火できていない
⇒焚き付けや着火剤を使用し、薪と薪の間に隙間を作りながら煙の通り道を作る。
⇒正面や横の扉を少し開けて吸気箇所を増やす。
⇒薪が燻っていないか確かめる。※『薪が燻っている』参照
・強風が吹いている
⇒排気しやすい煙突付近、炉の奥の方で強めに焚きつける。
※強風、暴風の場合は無理に火を付けない
・触媒が詰まっている※触媒のあるタイプのみ
⇒触媒の詰りを掃除する。
竹串など細いものでつつくようにして掃除を行う。
・煙突が詰まっている
⇒煙突の詰りを掃除する。
適度にメンテが出来ていない場合などに煙突が詰まり気味になりやすいです。
煙突の長さが不十分?
煙突の長さは設計当初の家の構造、周りの環境を考えて最適な長さを設定しています。
しかし、家の周囲の住宅環境が変化した場合、必要な長さが変わる可能性があります。
周囲の環境が変化した方で、昨シーズンより明らかに逆流が多くなった方、上記の対処を試しても変わらない場合は弊社までご相談ください。
⇒薪の乾燥が不十分
別項目『薪が燻っている』を参照ください。
・薪の量が足りない
⇒熾きを沢山作る
火を焚く際は始めに良く乾いた薪を多くセットしてください。
最初に沢山薪を入れる事で熾きが沢山用意できて、
薪ストーブの温度が上がり易くなります。
・触媒の詰り、または交換時期
⇒触媒の掃除や交換を行う。
・薪ストーブ本体の温度が下がってしまう
⇒薪追加のタイミングを変える。
薪を入れるタイミングが遅いと温度が下がっていきます。
そこに冷えた薪を投入すると更に温度が下がり、本体がなかなか暖まりません。
薪を追加する際は、温度の高い熾きの状態のときに2、3本追加してください。
・薪がガラスに当たっている
⇒薪の木口や断面をガラスに近づけない。
薪がガラスに当たらない様にする。
※同じ炎の中でも温度は違う為ガラスにつくと煤になる所とならない所があります。
※針葉樹など脂の多い木は温度が上がりやすく炎が煤になりにくいなど、薪にする
樹種によって条件は異なります。
・薪が燻っている
⇒薪の乾燥が不十分である。
基本割ってから1年以上風通しの良い場所で乾燥させた薪を使いましょう。
・薪が燻っている
⇒薪の乾燥が不十分。
別項目『薪が燻っている』を参照ください。
・灰受けの扉を開いて焚く事がある
⇒触媒の詰りを掃除した後、灰受けの扉は開かずに焚く。
どうして灰受けの扉は開けてはいけないの?
灰受けの扉を開けると下から空気を吸い込み、良く燃えますが灰が舞い上がって触媒を詰まらせる事があります。
この触媒の詰りを放置すると詰まった場所は空気が通らずに温度が上がりにくく、詰まっていない
場所は空気が通り温度が上がりやすいので歪みやひび割れなど、触媒の破損にもつながります。
・薪が燻っている
⇒薪の乾燥が不十分。
別項目『薪が燻っている』を参照ください。
・室外煙突の断熱性能が低い
⇒煙突を断熱性能の高いものに変える。
※シングル煙突の場合は冷えやすいため煙突内で煙が煤になりやすく、こまめな煙突掃除が必要となります。
煙突を綺麗に保つ工夫
雪国科学では、煙突の詰りを起こさない『チムニークリーナー』を取り扱っています。
使い方はとても簡単で、週に一度火を焚くときに炉内へ一緒に入れるだけ。そうすると、煙突に煤がつきにくくなります。
弊社ショールームで購入出来ますのでお気軽にお越しください。
・薪の乾燥が不十分
⇒よく乾いた薪を使用する。
基本割ってから1年程度乾かした薪を使用して下さい。
どれくらい乾かせばいいの?
適切な乾燥期間は薪の樹種によって異なりますが、最低でも半年くらい風通しの良い場所で
乾燥させたものを使用しましょう。
乾燥に不安がある場合は燃やす前に薪ストーブの周りに立てかけておくと多少水分が抜けます。
・焚き方に問題があるかもしれない
⇒焚き付けか燃えやすい樹木(針葉樹など)を混ぜて焚く。
⇒熾きになる前に空気を絞り過ぎない。
熾きが出来て十分に暖まってから空気を絞りましょう。
良く乾く薪の保存
倉庫内などある程度密閉された空間での保存は避けて頂き、風通しの良い所で薪の乾燥と保存を行って下さい。
薪に含まれている水分は主に薪の木口から抜けていきます。
そのため薪棚を軒下に作る場合は木口が家の外壁に付かないようにしてください。
軒下のスペースではなくても、薪の真上にシートなどをかけておけば保存に問題はありませんが、薪の木口にシートが被らないようにしてください。
⇒ストーブを焚き続けて下さい。しばらくすると焼き切れて臭いはなくなります。
気になる方は空気の入替が楽なシーズン前に試し焚きする事をお勧めします。
・湿気や水をこぼした、素手で触った際の皮脂など、様々な理由があります
⇒乾いた布やブラシでこすり落とす。
※食用油を軽く刷り込む事で簡単な錆止め効果があります。しかし塗り過ぎには注意しましょう。
※薪ストーブの専用塗料も弊社ショールームにて販売しております。
もしもご近所から煙や臭いでクレームが来たら…
原因を突き止めたうえで多様な提案が可能です。
弊社のユーザー様に対するアフターフォローの一環ですので、お困りの際はご相談ください。
・煙突内にこびり付いた煤に引火する
⇒薪ストーブ全ての吸気口を閉じた上で雪国科学まで連絡下さい。
その後消防署へ連絡して下さい。(弊社薪ストーブ&煙突ユーザーの場合)
これは、消防署でも煙道火災を知らない場合があるためです。
ちゃんと対処すれば火はすぐに収まりますので大騒ぎになる前に連絡をください。
⇒『煙道火災』の消火用器具を使用する。
弊社ショールームでは消火用器具『チムフェックス』を販売しております。
万が一のために備えておくと安心です。
『煙道火災』を起こさない為に…
『煙道火災』は煙突内にこびり付いた煤に引火します。
その為、最低でも年に一度は煙突掃除を行うと安全性がぐっと高くなります。
掃除だけではなく、本体と煙突の状態を確認し、
次のシーズンを安心して迎えるためにもメンテナンスはとても重要です。
・煙突から鳥が入ってくる事があります。
⇒①薪ストーブ本体の扉を閉めて鳥が薪ストーブまで降りて来るのを待つ。
②扉に袋をセットしてから扉を開き、袋の中に鳥が入ってきたら捕まえて外に逃がしてください。
※触媒のあるタイプはダンパーを上げて下さい。
⇒鳥が入ってくるのを防ぐ為に煙突のトップへ付ける『防鳥網』があります。
気になる方はご相談ください。